親が子供に何を望むかは願いでもあり、呪いでもある。
呪いのパターンの一つに、自分の人生のリベンジとして子に願う場合がある。
今日観た「アイアン・クロー」という映画はそう感じられた。
実在するプロレスラー一家(一家として殿堂入りした)を題材にした物語だ。
自分が世界チャンピオンになれなかった父親。
だからこそ我が子に世界チャンピオンになってほしい。
そしてなまじっか、ある程度の遺伝子を受け継いでしまう息子たち。
その結果として訪れる不幸な出来事。
これの縮小版が、受験の世界にもありえるといつも思っている。
僕たち大人は、人生の中に成功も挫折も味わってきた。
挫折の苦みや痛みを知っているから、それを味わわせたくない気持ちもあろう。
でも、子供の人生は子供のものだ。
何かを願うことがあっても、決して自分にまとわりついた呪いの転化ではいけない。
肝に銘じよう。
それはそれとして、見事な映画だった。
映画の肝の一つは「何を見せて何を見せないか」「どこに焦点を置くか」だ。
この作品はそれが非常に見事だった。
とりわけ主人公格の次男(長男)が一人で走る場面。
なぜ焦点が彼に合わないのか?というのが最高に良い演出だった。
神奈川県相模原市中央区矢部 数学特訓 青木学院です。